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投稿者: シスター ルース 森

出会い

シスター ルース 森

出会い何年も前にバスの中で1人の友人に会いました。「コリアン・センターで韓国語のクラスが始まったので、一緒に習いましょう。」と、誘われて、すぐにテキストのコピーが送られてきました。 コリアン・センターでは1人の韓国人のシ… 続きを読む

花子と花男

シスター ルース 森

花子と花男 これは一羽の鶏の名前です。 何年か前、夏休みも近くなったある日、私たちの修道院に一羽の鶏の雛がやって来ました。小学校の孵卵器で孵って、貰われ残ったのでした。“花子”と名づけられたこの雛は、中庭の片隅に置いた小… 続きを読む

大きな命から

シスター ルース 森

大きな命から 私が住んでいる修道院の聖堂の祭壇の側に、背の高い十字架が置かれています。その足元に今、一鉢のデンドロビュームが美しい花を咲かせています。白い大きい花弁の端をほんのりとピンクに染めて咲くその姿は静寂そのもので… 続きを読む

木の葉

シスター ルース 森

木の葉 5月初め、私の住んでいる修道院の生垣のアカメモチがたくさんの鮮やかな葉を落としました。聞けば常緑樹はこのごろ葉を落とすのだとか。 「降りつづく雨にも負けず散り残る庭の公孫樹はよき風待つか」という短歌は、私の歌友の… 続きを読む

藤の花

シスター ルース 森

 藤の花が美しく咲く季節になりました。藤の花を見ると正岡子規の藤の花十首を思い出します。その詞書から、病が重くなり、作歌の気力も失いがちな子規が、病床から机の上に美しく活けられた藤の花を見て、にわかに歌心をそそられて詠ん… 続きを読む

「人間らしく生きたいから」

シスター ルース 森

「人間らしく生きたいから」数年前、年の黙想を世田谷区の上石神井の黙想の家でしました。黙想の最後の日は、「愛を得るための観想」に当てられます。私は石神井公園に行くことにしました。細長い池があり、その半分は開発が進んでいる町… 続きを読む

さまざま桜

シスター ルース 森

さまざま桜 私の春の楽しみの一つは、伊賀上野天神前の紅梅屋さんのお干菓子、「さまざま桜」でお茶をいただくことです。きれいな桜の花の形をしていて、何色かの地味な色のうちにも華やかさがある硬い素朴なお菓子です。銘の元となった… 続きを読む

願い

シスター ルース 森

願い 1人の神父様があるとき、ある集まりで、「この仕事を手伝ってくれた人には、この本を上げます。」と言って、1冊の本を私たちに見せました。私はすぐ申し出て、その仕事を済ませ、本が送られて来るのを待っていましたが、本はなか… 続きを読む

アイコンタクト

シスター ルース 森

アイ・コンタクト 教会の談話室で1人の男性がとても自然に赤ちゃんを抱いていました。私が「赤ちゃんの抱き方が上手ですね。」と、言うと、男性は笑って、「これでも小児科医ですからね。」と、言った後、「でも、まだ信用してくれてな… 続きを読む

最善の贈り物

シスター ルース 森

最善の贈り物 私の机の引き出しに小さな銀色のペンシルがあります。亡くなった父が何十年も前に私に贈ってくれたものです。見ているといろいろなことを思い出します。崖から滑り落ちてくる弟を受け止めようと崖の下に走って行って、両… 続きを読む