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さまざま桜

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さまざま桜
 私の春の楽しみの一つは、伊賀上野天神前の紅梅屋さんのお干菓子、「さまざま桜」で
お茶をいただくことです。きれいな桜の花の形をしていて、何色かの地味な色のうちにも華やかさがある硬い素朴なお菓子です。銘の元となった芭蕉の句、「さまざまなこと思い出す桜かな」の雰囲気をよく映し、何か懐かしい思いにさせられるお菓子です。
 何年も前に、カナダの首都オタワから1時間ぐらい離れたアンプライヤーという町で過ごしたことがあります。私の落し物を拾ってもらったことから、近くの小学校の先生と知り合いになり、彼女のクラスで日本と日本文化を紹介しました。子供たちは床に円になって座り、私が点てた緑のお茶をおいしいと言って飲み、ちょうど妹が送ってくれていたこのお菓子を分け合って食べました。子供たちは忍者の里から来たこのお干菓子を食べて、大満足でした。何日か後に、子供たちが作った英語の俳句が送られて来ましたが、お茶やお菓子を詠んだものも多かったのです。
 イエス様がなさったパン種とからし種のたとえ話のように、桜の花にちなんだ小さな思い出の種が、子供たちの心の中でいろいろな形で育っているかも知れないと思うのは楽しいことです。