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「私がいます。」

シスターメリー・パトリシア久野

大の男の方が思わず「痛い」と悲鳴を上げて泣き出されるほどつらいリハリビが始まった頃、この方々は何を支えにして闘病生活をしていらっしゃるのか、
どのように思ってこのつらいリハビリに、耐え、病を乗り越えていこうとしていらっしゃるのか知りたいと思ったことがあります。家族にとってその方はかけがえのない唯一人の人。自分が戻らなければ、家族が困る。待たれている想いなのか、どうしても続けなければならない仕事なのか、と思ったりしました。
翻って自分のことを考えてみると仕事は私でなくても間に合う。むしろ私よりずっと上手に進められる方がたくさんいらっしゃる。そういう気持ちで電話をしている時思わず、「私には待っている家族は無いし」と言ってしまいました。すると相手 は即座に言いました。シスター。私が待っています」と。この言葉を聞いた時、それまでの、つらさ、さびしさの為、冷え冷え冷えとしていた、体がふーっと暖かくなっていくのを感じました。
この「私がいます」と言う言葉を聞いた時イザヤ書6章を思い出しました、
その時私(イザヤ)は、主の御声を聞いた。「誰をつかわすべきか、誰が我々に代わって行くだろうか」私は言った。「私がここにおります。私を遣わして下さい。」と。「私がいます」と言うイザヤの言葉は神様にとって、どれ程喜ばしい言葉だったかと思わされます。