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通読

シスターメリー・パトリシア久野

入院中、一人の人が電話で「毎日聖書を30分は通読してね」と言いました。良いこを勧めるという感じではなく、切々と訴えるような、口調が忘れられず、とにかく続けました。
旧約聖書の1ぺーじからですから。天地創造。アダムとイヴ。ノアと続いていきます。
私の為毎日祈ってくれている人の、切ない祈るような言葉に押されてとにかく毎日続け、時々は読んでいることを話題にしたりしました。旧約聖書を全部読み終えた時にも連絡しました。
すると彼女は尋ねました。「字が読めるの?見えるようになったの」と。何のことかと思って聞きましたら、数ヶ月前、彼女と私はそれぞれの聖書をひらいて電話で一緒に読んでいたそうです。その時私は短い1、2,行のものを「、字が見えない。読めないのよと途中でやめたそうです。その私が旧約聖書を読み終え、新約聖書に入って行ったのでどうなっているのかと思ったそうです。
私はその場で開いたところを読んで聞かせました。そして気づきました。

前は全体に霧がかかったようで、文字が文字として見えなかったことを。それでも続けているうちに見えるようになっていることに。不思議なことです。
でもとにかく感謝します。神に感謝。また、多くの病人を癒された癒し主、イエスキリストに感謝します。