1. HOME
  2. ニュース
  3. シスターの散歩道
  4. 探し物

ニュース

探し物

シスター ルース 森

探し物
  先日、地下鉄の席にすわって、手袋の片方をなくしたことに気づきました。3月のその日は、思いがけない粉雪まじりの風のふく寒い日でした。近くのローソンで買い物をし、1つの修道院により、地下鉄の改札口のそばの公衆電話で電話したあと、電車にのったのでした。帰宅は夕方になるので、なくした手袋はあきらめることになるなあと思っていました。
  夕方、帰宅して、今朝行ったローソンへコピーをしに行くことになりました。途中、思いついて、ローソンで尋ねてみましたが、手袋はありません。朝とおなじ道をたどって公衆電話のまわりを見ましたがみつかりません。改札口の駅員の方にたずねてみると、「何色ですか。もう片方をもってきていますか。何か特色がありますか。どちらの手ですか。」などと、問われたあと、片方だけのくろい手袋をもってこられました。私の手袋でした。喜んでそれに手をいれる私に、中に入って書類を書くようにといわれ、氏名、住所、電話番号を書くと、今度は「これを証明するものがありますか。」と尋ねます。やっとイズミヤのポイントカードをみつけて見せました。ほっとした私を駅員の方はほがらかな笑顔で送り出してくれました。
  地上への階段を上がりながら、ふと、コピーしてきた用紙をいれたプラスチックのファイルをみると、「人生でチャレンジに直面したとき、難しいと思わず、面白いと考えよう。」と書いてあります。私も、そして、駅員の方もちょうどそのようにしたのだとうれしく思ったのです。