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アスパラガス

シスター ルース 森

アスパラガス

  私の部屋のベランダにある大きなプランターの1つがこわれてきました。このまま動かさないで、アスパラガスを植えてみようと思いたちました。以前、ある冬休みの何日かをすごした信州の民宿のご主人に見せてもらった、広い荒れ地のようなアスパラガスの畑が心にのこり、また、修道院にちかい松ヶ崎通りにある古い医院の窓下に、収穫されることもなく毎年生え、茂り、秋には小さな赤い実をつけるアスパラガスが気になっていたのです。

  出町柳の園芸店へ種を買いにいって驚きました。アスパラガスは種をまいてから、収穫できるまでには3年もかかり、その後は10年以上も、そのままで収穫できるのだと初めて知ったのです。苗もあるけれども、とても高価だというので、収穫まで3年も息がつづくかしらと思いながらも、ともかく種を一袋買ってかえりました。

小さなポットに種をまいて、細い茎が15センチも伸びたころ、プランターに植えかえて、もうそろそろ2年目が終わるころです。ありあわせのプランター、土。そして、真夏の1週間の留守で目を離したので枯れた茎もあるけれど、根はしっかりついているようです。 成長までに3年もかかったあと、10年以上も収穫できるというアスパラガスの特性に驚嘆せずにはいられません。けれど、思えば、存在する全てのものが1つひとつ、すばらしい特性を与えられているのではないでしょうか。 聖書の創世記のはじめに、神は造られた1つひとつを見て喜び、「神はそれを見て、良しとされた」と、繰り返し述べられているのです。