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ニュース

年: 2009年

日に向かって

シスター ルース 森

日に向かって 最近、ご近所の方から1鉢の観葉植物を頂きました。廊下の窓辺が気に入ったらしく、さまざまな美しい形の切れ込みのある大きな葉を次々に広げて行きます。葉の表を屋内に向けておくと、いつの間にか、すべての葉の表が日の… 続きを読む

ハイビスカス

シスターアン・ミリアム木村

 昨年の夏、サマープログラムが終わりに近づいた時、プログラムに参加されたシスターから、「あなたは何色の花がすきですか」と聞かれてすかさず、「紅い花がすきです」と答え、「あ、またやってしまった」と、一人で笑った私に、真っ赤… 続きを読む

槿(むくげ)の花が咲く頃となりました。

シスターメリー・パトリシア久野

その一 彼女が小学生の頃、町へ行く途中の家に大きな槿の木がありました。真っ白い花の中央部が紅紫色でとてもきれいな槿でした。 お母さんの買い物について行く時は、往きも帰りも「きれい きれい」と連発し、「あんな木が家にもある… 続きを読む

出会い

シスター ルース 森

出会い何年も前にバスの中で1人の友人に会いました。「コリアン・センターで韓国語のクラスが始まったので、一緒に習いましょう。」と、誘われて、すぐにテキストのコピーが送られてきました。 コリアン・センターでは1人の韓国人のシ… 続きを読む

花子と花男

シスター ルース 森

花子と花男 これは一羽の鶏の名前です。 何年か前、夏休みも近くなったある日、私たちの修道院に一羽の鶏の雛がやって来ました。小学校の孵卵器で孵って、貰われ残ったのでした。“花子”と名づけられたこの雛は、中庭の片隅に置いた小… 続きを読む

ある雨の日

シスターメリー・パトリシア久野

友達から連絡があり出かけました。 「子供も夫も捨てて家を飛び出したい‥‥でも何とか留まっている」という話でした。 雨の中、お寺の縁先に座ってずっと聞いていました。揺れに揺れる心のバランスを取り戻すため、色々な事は考えず、… 続きを読む

大きな命から

シスター ルース 森

大きな命から 私が住んでいる修道院の聖堂の祭壇の側に、背の高い十字架が置かれています。その足元に今、一鉢のデンドロビュームが美しい花を咲かせています。白い大きい花弁の端をほんのりとピンクに染めて咲くその姿は静寂そのもので… 続きを読む

ある死

シスターメリー・パトリシア久野

小学生の時、鉄道自殺がありました。 友達と一緒に現場に行った時、轢死体の手足、頭、胴体等はまだ、バラバラに散っていました。 そばにいた大人達の囁きの中から聞き取りました。自殺した人はおじいさんだった事。下駄がきちんと揃え… 続きを読む

木の葉

シスター ルース 森

木の葉 5月初め、私の住んでいる修道院の生垣のアカメモチがたくさんの鮮やかな葉を落としました。聞けば常緑樹はこのごろ葉を落とすのだとか。 「降りつづく雨にも負けず散り残る庭の公孫樹はよき風待つか」という短歌は、私の歌友の… 続きを読む

再び 樹

シスターアン・ミリアム木村

「再び 樹」 全校写生大会が植物園で行われた日の朝、1年生の登校に付き添って来た保護者の一人、お父さんが、その日にはこんなことを話しました。 「シスターは先日、私たちを教えて下さったのは23年前の5年生の時だったとおっし… 続きを読む