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投稿者: シスター ルース 森

ある夕方に

シスター ルース 森

ある夕方に ある夕方のこと、私は青信号になるのを待って、横断歩道の前に立っていました。「このあたりに○○塾はありませんか。」という幼い声に振り向くと、男の子が私に問いかけています。あたりを見回しても、それらしい建物も看板… 続きを読む

本物の十字架

シスター ルース 森

本物の十字架 唐崎にあるノートルダム黙想の家の聖堂の壁にも、イエス様の十字架の道を描いた十四枚の絵が掛けられています。第一留は茨の冠、第二留から第十三留まではいろいろな形の白い十字架、最後の第十四留には麦の穂が描かれてい… 続きを読む

音楽の贈り物

シスター ルース 森

音楽の贈り物 若い友人がギターを背負って来て、私一人のために、演奏とライブという豪華な贈り物をしてくれました。演奏に先立って、チューナーを使って、弦の一本一本の調律をするのを見ていると、オーケストラの始まる前の舞台で、コ… 続きを読む

放っておいてください

シスター ルース 森

「放っておいてください」 今朝、ベランダを掃除していて、君子蘭のつぼみが育っているのを見つけました。実は、この株は1月に2つのつぼみを付けていたのです。私は嬉しくて、そのとき、たくさんの肥料を与えました。そのためか、つぼ… 続きを読む

梅の花

シスター ルース 森

梅の花 友人から頂いた梅の花を瓶に挿して眺めていると、自然に歌ができました。 「瓶に挿す梅の小枝のつぼみ一つ今朝は開きて春めくわが部屋は」 「神苑の白梅の枝われにくるる少女の指のやはらかきかな」 詩人の谷川俊太郎さんは「… 続きを読む

シスター ルース 森

初めてボルティモアへ行ったとき、5階の私の部屋に落ち着いて、友人に手紙を書いたときのことです。「私の部屋は広く、天井は高く、壁は白く、窓は……小さい」と書こうとして、私はふと窓の方を見ました。窓は天井まで高く伸びていて大… 続きを読む

言葉を超えて

シスター ルース 森

言葉を超えて 私が乗った地下鉄の車両は混んでいて座るところがありません。ふと、座っている一人の男性と目が会いました。その目は「ここに座りますか。」と尋ねているようです。私は肯きました。彼はすぐ立って、席を私に譲ってくれま… 続きを読む

空の手

シスター ルース 森

空の手 ある日曜日のミサでのことです。財布を家に忘れてきた私は、献金のとき、「今日は財布を忘れて来てしまいました。」といって、隣の人に献金の籠を廻しました。そして、何も捧げることのできない落ち着かない気分でいました。 ふ… 続きを読む

大晦日

シスター ルース 森

大晦日 私はバス停の前の道路の中央分離帯に立っていました。私の前を通っていく自動車の列の中に、私が乗りたいバスもいて、無人のバス停を通過し、赤信号で他の自動車と共に少し向こうに止まりました。道路を渡って、仕方なく歩き始め… 続きを読む

ほほえみ

シスター ルース 森

ほほえみ アメリカでのあるクリスマスに、友人のシスターのオフィスを訪ねたときのことです。部屋の棚に、寝ているみどり児イエスの小さな像が飾られていました。テラッコッタで、手のひらに握られるほどの小さな像です。見ると、顔は楽… 続きを読む