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祈り

シスターメリー・パトリシア久野

 新しいランドセルを背にした小学生をあちこちで見かけるようになりました。新しい環境に胸を膨らませていることでしょう。そういう小学生を見るたびに、思い出すことがあります。
私どもの会はイエス様がなさったことを今の時代と社会の中で受け継いでいく一つの方法として学校教育に携わっています。全ての人が神様に愛され、神様から頂いているものを十分に開花させ、それによって神様が大切にしていらっしゃる一人一人の人々と関わりその人々との間に神の国を築き、この世界に神様の栄光を現すのを目的としています。でも学校である以上は入試があり、合格者不合格者が発表されます。その合否が発表される日の朝、学校の使徒職に携わっている一人のシスターが祈りました。祈りですからそのままの文言では記憶していませんが、大体の内容は次のようでした。
不合格だった当人が自分はだめだと思わないように。また、両親もこれによって子どもを判断し、決めつけてしまわないように。本校に来られなくてもどこかで神様と出会って自分を大切なものと感じていけますように。と言う内容だったと思います。その場にいた私たちみんなは「アーメン」(そのようになりますようにと言う意味)と、声を合わせ
て祈りました。
不合格にせざるを得なかった受験生のために祈る学校がある。このような学校で学べる子ども達は暖かく思いやりのある環境の中で日々過ごせるに違いないと思いました。もちろん在校生、卒業生のためにも、毎日祈っています。「一人一人が神様に愛されていることを実感し感謝と喜びの内に。日々過ごされますように」と。