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年頭に

シスター ルース 森

年頭に
  年の初め、京都教区の司祭と修道者の集まりで、大塚司教様が「マラソン・ランナーが走るとき、あと35キロ走らなければならないと思うと、元気がそがれてしまうが、もうすでに5キロも走ったと思うと、元気がでてくると聞いた。私たちも前途をあまり心配せず、わずかであっても、これまでに成し遂げたことを思って、元気に奉仕していきましょう。」といわれたことが、こころに残りました。
  ちょうど、年の初めに、いただいた年賀状を読んでいて、若いころ、おなじ学校で働き、また、私に山登りの楽しさを教えてくれた一人の友人のことばを思いだしていたところでした。「山を登るとき、目指す頂上をみて歩くのではなく、ただ一歩一歩、足もとをみて、ゆっくり歩いていく。時おり、立ちどまって、来た道やまわりの景色をながめ、たのしみながら。」ということばです。足もとに生える小さな草花、若葉をとおして輝く陽の光、鳥の声、見わたすかぎりつづくクマザサの斜面をわたるそよ風、雲海からのぞく数しれぬ峰々、さわやかな空気。限りないすばらしさを見つけました。
  12月に、私たちのために人となって生まれて下さったイエスさまのご降誕を祝うキリスト者の私は、イエスさまが指ししめす頂上をめざして歩んでいきながら、日常の生活のなかでいただくたくさんの恵みに気づき、感謝し、喜び、痛みや苦しみも大切にしながら、生きていく一年にしたいものだと思っています。