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わたしのネパール

シスター ルース 森

わたしのネパール
  ネパールのバンディプールにノートルダムの学校があります。何年も前、そこで奉仕している一人のシスターが3カ月間、留守になったので、シスターの代わりに学校で教えることになり、ネパールに行く機会に恵まれました。幼稚部で図工と英語を教えたのです。いくつかの解答の中から正しい答えを見つけるというような簡単なテストなのですが、ネパールでは幼稚部でもペーパーテストがあるのに驚きました。
  ある英語のテストをしているとき、テスト用紙をもらって、答えはじめた何人かの子供たちが、小さい声で何かささやいています。「ツァイナ。」(ないよ)と言っているのです。「ツァー。」(あるよ)と私もささやきました。「ツァー?」(ある?)と子供たちが問います。「ツァー!」(あるよ!)と私。間をおいて、「ツァー!」(あった!)と子供たち。
現地の人々と、現地の言葉で話したくて、短い滞在中、ほんの少しネパール語の勉強をしていたのです。たった1つの言葉で子供たちと意志を通じあえたことは、大きな喜びでした。
やぶれた制服でもはだしでも、喜んで学校で学んだたくましい子供たち。たくましい大人に成長して、今回の大きな災害にも負けないで頑張っているにちがいないと声援を送っています。