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『サムライジャパン』からもらったインスピレーション

シスタージュディス鎌田

お久しぶりです!
しばらくお休みしているうちに大変「筆」が重くなっていましたが、『サムライジャパン』から刺激を受けて「一筆」書こうと思い立ちました。
といっても、わたしはサッカーファンでもありませんし、実は今回W杯試合のどれ一つまともに観たわけではないのです。そんな私がこれだけ心に響くものを感じるのですから、あのデンマーク戦、120分に及ぶパラグァイ戦、そしてどん底から立ち上がったチームの変容ぶりをつぶさに観てきた人たちはどれほど心を揺さぶられたことでしょう。
チームがスランプから立ち上がったきっかけは選手だけのミーティングでした。始めてみんなが感じていることを話し合い、「自分たちは弱いんだからそれなりのサッカーをやろう」とチーム全体で確認できたとき変化が始まったということです。弱者であることの自己認識が選手とベンチとスタッフを一つにし、一人一人がベストを尽くしつつお互いに補い合う見事なチームプレーが可能になったのです。「弱さの自己認識が力になる」、キリストの十字架上の死に新たないのちを見出すキリスト者としてはなじみ深い発想ですが、『サムライジャパン』から私は〈「発想」が果たして「現実」になっているか〉、と問いかけられた思いです。
選手やベンチ、監督の発言は実に謙虚です。自分の現実を着実に認識したうえで、仲間や対戦相手の優れた部分をしっかり評価しています。自身の限界に挑戦しつくして始めて可能な謙虚さではないでしょうか。『サムライジャパン』は解散しても、メンバー一人ひとりがこの謙虚さを土台にそれぞれの課題に取り組むことで、日本のサッカーは成長し続けるでしょう。『サムライジャパン』からもらったインスピレーションでした。有難う!!