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「えい!」

シスター ルース 森

「えい!」  ママといっしょに私のすむ修道院へ遊びにきてくれる4歳の男の子のお気に入りの場所は、窓辺のほそい棚の上です。彼は小さいときから、この高さ80センチ、巾40センチの棚のうえに、腰かけ、立ち、寝そべり、あらゆる遊… 続きを読む

五色八重散り椿

シスター ルース 森

五色八重散り椿  日曜日の朝になると、私は住んでいる修道院から松ヶ崎通りをあるいて、家々の庭木や季節の花々を楽しみながら、北大路にある高野教会のミサにいきます。香りのよいソシンロウバイ、四季咲きの桜、ナンバンギセルもよい… 続きを読む

柚子(ユズ) 茶

シスター ルース 森

柚子 (ユズ) 茶  冬というと、ほのかな柚子の香りをなつかしく思い出します。柚子の香りの酢の物、お吸い物、鍋物のタレ、香の物…。そして、いつも使い残った柚子の実が、冷蔵庫の片隅でしぼんでいくのをもったいなく思ったもので… 続きを読む

呼び出されて

シスター ルース 森

呼び出されて  元旦のミサで、ご聖体を受けるために祭壇に近づいていた時でした。後ろから大きな声が「シスター!」と私を呼びました。私が親しくしている4歳の男の子です。ご聖体をいただいて席にもどった私はとてもさわやかに感じて… 続きを読む

チーズ

シスターメリー・パトリシア久野

その神父様は修道院で生活なさっていました。その修道院では食事のときチーズが大きな塊のまま出て、各自が自分に必要なだけ切り取って次の人に回すそうです。ある時、隣の人が、チーズを、4分の1のところで切り分け、そのおおきいほう… 続きを読む

おくりもの

シスター ルース 森

おくりもの  今年いちばんの寒さのうえに、小雨もふっている今朝の病院の待合室はしずかです。診察の順番をまつ人々は、スマホも携帯も使わないようです。ことばなくお互いをいたわりながら、目を閉じ、また、床を見つめているようです… 続きを読む

「ん?」(気づき)

シスター ルース 森

「ん?」(気づき)  11月にはめずらしい小春日和のある朝、私の乗っている北8のバスは修学院道のバス停ちかくで信号待ちをしていました。反対側の道に、若い父親らしい人と三輪車の幼児が見えました。1歳半ぐらいのその男の子は、… 続きを読む

ツマグロヒョウモンチョウ

シスター ルース 森

ツマグロヒョウモンチョウ  私の住んでいる修道院の中庭で、植木の剪定をはじめた植木屋さんが、「ツマグロヒョウモンチョウの幼虫がたくさんいますよ」と、私に声をかけました。あざやかな濃いオレンジ色と黒の4センチぐらいの毛虫を… 続きを読む

イチジクその後

シスターメリー・パトリシア久野

挿し木した無花果の為、天からの雨を期待しましたが、かんかん照りが続きました。自分では何もしないで、ただの神頼みは、やっぱり無理かなと思った頃、雨が降り始めました。初めは、喜びましたが、連日、土砂降りの雨に、ただ折れただけ… 続きを読む

「まど」

シスター ルース 森

「まど」   ノートルダムの1つの修道院の部屋をお借りして、毎月、祈りの会をしています。今月の会のために、その部屋に行ったところ、テーブルの上に「終わったら、窓を閉めて下さい」という私あてのメモが置いてありました。 「前… 続きを読む