「わらおう」
「わらおう」
きのうのことですが、毎月1回は行く近所の小さい薬局で薬をまっているとき、正面の壁にポスターがはってあるのに気づきました。互い違いに貼ってある4枚のポスターには、それぞれ、おばあさん、若い女性、男の子、女の子が、1枚に一人ずつ描かれています。皆ほがらかな笑顔をしており、また、紙面の余白がさわやかです。どのポスターの右端にも「わらおう」と大きく書かれてあるのが印象的でした。
薬をもらって、外に出たのですが、ポスターをもっとよく見たいという思いがあって、待合室に引き返しました。「このポスターには何か意味があるのでしょうか。」と尋ねる私に、「私たちのコンセプトのようなものだと思います。」と、薬剤師の方がひかえめに答えられました。ポスターの下面に「誰もがすこやかに、笑顔でいられる毎日を」とあり、隅に小さく薬局名がそえられてありました。
医療に携わる方々の暖かなこころを感じながら修道院へ帰る道すがら、「シスター、遊ぼう!」といつも誘ってくれる2歳9ヵ月の男の子の満面の笑顔が思い出されました。起き上がりこぼしがおきあがるのを見て大喜びして笑い、糸電話に声が伝わるのを知って心の底から笑いがこみあげてくる元気な幼子です。人は喜びが心から湧き上がって、笑い、微笑むのでしょう。そして、喜びが生きる力なのでしょう。すばらしいこの地球と自然の中で、すばらしい人々と共に生活しながら、喜ぶことのできる子供の柔軟な心をもちつづけたいと思うのです。