ムカデの視点
最近こんな気づきを分かち合ってくださった方があってハッとさせられました。
「地を這うムカデ。どこにも飛んで行けない。けれど、きっと地を這うことで発見する何かがあり、それはホンモノのような気がする。いろいろなモノを、あるいは人々を見上げるぐらいの高さで見てみよう。私がこれまで気づかなかった、また、望んだこともない視点かも知れない。でも、これしか現実と向き合う視点はないと気づいた。・・・・・」
<地を這うことで見出すホンモノ>、<見上げる視点>・・・何という気づきでしょう!こんな気づきを独り占めにはできないと、ご本人の承諾を得て「散歩道」でご紹介することにしました。
人の目に留まらないか、見つかれば叩き潰されてしまう「ムカデ」に身を置き換えることは恐ろしいです。でも、そのような位置からしか見えない現実、地を這うことではじめて見出すホンモノがあるのも確かでしょう。ムカデのような<地を這う生き方>、<見上げる視点>に到達するには、私にとっては気が遠くなるほどの長い道のりがあると思います。果たして行き着けるでしょうか。でも考えてみれば、神が人となることは、私がムカデの生き方をすることとは比べることもできない変身です。クリスチャンである私、修道女である私は、気づいたからには「できない」とは言えないはずです。私が心からそれを望むなら、神はいつかそれを現実にしてくださるでしょう。怖いけれどもこの思いを暖めて行きたいと思いました。