コスモス
コスモス
先日ラジオをつけると、3,4人の若いママたちの話しあいのようでした。子供のことが話題で、場は明るい雰囲気です。1人が「私の心を打った幼い子供の言葉を書きとめておけばよかったと、後で思うことが度々ある」といい、皆でうなずきあっている気配が伝わってきました。そして、1人の女性が遠慮がちに話しはじめました。
「息子が4歳ぐらいのとき、何か死を恐れているような時期があり、私はつい『こんど生まれたら、好きなものになるんだよ。』と、言ってしまいました。子供はそれが気に入ったようで、『こんど生まれたら、ぼくは……になるよ。』というのが流行り、ある食事のときも、『このおいしいものは何ていう名前?』と聞くので、『肉ジャガだよ。』というと、『こんど生まれたら、ぼくは肉ジャガになるよ』などというのです。あるとき、コスモスの花をみて、2人で『きれいだね!』といいあっていたとき、彼が『こんど生まれたら、ぼくはコスモスの花になるよ』と言ったあと、『その時は、ぼくの隣で咲いていてね。』といったのです。私はもうこれ以上の,,,,,。」あとの女性の言葉はききとれませんでした。魂にしみとおる体験だったに違いありません。
コスモスの花の美しさを大好きなママといっしょに味わって、ママのそばにいる、坊やの安心と喜び、信頼が『ぼくの隣で咲いていてね。』という美しい言葉になったのでしょう。「恐れるな、私はあなたと共にいる。(詩43/5)」と言われる神の言葉を、私は心に刻みたいと思います。