呼び出されて
呼び出されて
元旦のミサで、ご聖体を受けるために祭壇に近づいていた時でした。後ろから大きな声が「シスター!」と私を呼びました。私が親しくしている4歳の男の子です。ご聖体をいただいて席にもどった私はとてもさわやかに感じていました。幼子の大きい声はミサに与かっていた多くの人々にも聞こえたでしょう。その幼子の声で、私をおおっていた雲がすっかり払いのけられて、私はあるがままで祝福され、人々の間に呼び出されているように感じていました。
最近のテレビで、地球の歴史が46億年であり、私たちがその美しさに誇りを感じている嵐山の、ある地層が26億年の歴史をもつと最近知った、悠久の母なる大地に、一瞬の命のめぐみをいただいて、今、ここに、生きていることが思われました。
また、最近、読む機会をいただいた「5つのパンと2匹の魚」の著者、枢機卿フランシスコ・グエン・ヴァン・トアン(1928-2002)が、司教のとき、理由もなく逮捕されて、13年ものあいだ、劣悪な独房に捨ておかれながら、積極的に「生きぬいた」ことが思い起こされました。
人として、修道女として、今、ここで、よく「生きる」ために、私は新たに呼び出されたのだと悟ったのです。