ギフト
ギフト
カナダで刷新プログラムに参加していたときのことでした。帰宅の途中、凍っている
道で転んで、左手首を骨折してしまいました。ギブスをして、病院から帰ってきた私に、
プログラムのディレクターのシスターが、「この骨折はあなたにとって、ギフトになるでしょう。みんなそうだったから。」と、言いました。痛む手首をかばいながら、これがどんなギフトになるのかと不思議にも思い、楽しみにも感じたのでした。
プログラムでは、聖書や神学の勉強、黙想や霊的指導などに加えて、水泳や太極拳の
クラスもあり、私は太極拳が気に入っていていました。運動は骨折の回復にも効果があるから続けてよいと、お医者さんにも勧められてほっとしました。
骨折から3日目に太極拳のクラスがありました。自分の顔の前で両手の指を立てて構える手揮琵琶という動作をしたとき、骨折した方の指だけでなく、右手の指までも力なく内側に折れ曲がっています。私は急いで、力を入れて右手の指を立てました。そして途端に
「ギフトにするのは自分なのだ」と悟りました。
本当に骨折は私にとってギフトになりました。神様は全てを善に変える力を私たちに与えてくださいます。