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「時は満ち」

シスター ルース 森

「時は満ち」

私たちの修道院の共同室のテーブルの上で、友人からいただいた小さな鉢のキキョウが花を咲かせています。今朝の食事のあと、私が通りがかりに目をとめた、その時に、三番目の花が咲きました。小さなボールのように膨らんでいたつぼみが、まるで音を立てて、はじけるように開いたのです。「時は満ち」という言葉がうかんでくると共に、この小さな野の花の開花という素朴で神秘の瞬間にたちあったという感動がわきあがってきました。この言葉はマルコ福音書115節の「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい。」という宣教を始められた時のイエスさまの言葉です。人間の救いのための神の長い準備の時と神の愛を伝え始めようとするイエスさまのお心がしのばれました。

  キキョウの開花のかすかな音は聞きとれなかったのですが、辞書から、キキョウの花を英語ではJapanese bellflower(ジャパニーズ・ベルフラワー、日本のベルの花)というと知ったことも嬉しいことでした。「造られたすべてのものは神の喜び」と詩篇104は繰り返し歌います。ベルフラワー(キキョウ)は「神に造られたすべてのものの喜び」を鳴り響かせているのだと感じます。また、ベルフラワー(キキョウ)は「みんなで私たちの家である地球を大切にしようよ!」と呼び掛けてくれているのだと思います。