「縦に並べてごらん」
「縦に並べてごらん」
最近、たくさんの仕事が一時に入ってきて、どこから手をつけてよいのか、途方にくれたことがあります。そのことから、ずっと以前、読んだ小さな新聞記事をおもいだしました。
その記事は、一人の父親が自分の息子にあてたものでした。息子は学校を卒業して、初めて就職し、たくさんの仕事とそれにともなうもろもろの困難にであって、パニックに陥っていたのでしょう。その息子にこの父親は、しなければならないことを「縦に並べてごらん」とアドバイスしているのです。
「縦に並べる」ためには、その状況から一時身を引いて、全体を見なければなりません。そして、その一つ一つに直面し、その仕事の性質、その緊急性や重要性を考えなければなりません。それから自分の能力、体力や気持ちも考慮に入れると、おのずと、すべてが「縦に並ぶ」のでしょう。
年長者としての経験と知恵、そして、自分の息子と世のすべての子供たちに対するやさしさと愛情のこもった一言だと感じられたのです。