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年賀状

シスターメリー・パトリシア久野

今年もいただいた年賀状を一枚ずつゆっくり眺めながら、その方々に思いを馳せています。
一時、虚礼廃止という言葉のもと、年末年始の挨拶を廃止しようとする動きがありました。
虚礼であればそのように思うのも一理あります。

でも、昨年暮れ、90歳の方から次のようなことを聞きました。
「今まで年賀状の文面は印刷してもらっていました。でも、もう来年出せるかどうかわからないので、今年は、宛名も文面も全部 手書きにしています。字もずいぶん下手になって時間がかかりますが、その方に感謝を込め お幸せを願いながら一日に三、四枚ずつ書いています」と。

「二人の男が畑にいると、一人は連れて行かれ、一人は残される。
二人の女が臼を引いると、一人は連れて行かれ、一人は残させる」
マタイ福音書より

どのような心と動機で物事に関わっているのかの大切さをいわれているのでしょう。

虚礼にするのか、実のあるものにするのか。
一期一会の思いで生きることの大切さを感じさせられました。

皆様の上に主の豊かな恵みと祝福をお祈り申し上げます。