シャロームメモ20-1
- 「核兵器禁止条約」の発効に向け、希望をもって歩み続ける
2017年7月7日、国連加盟国の3分の2を超える122ヶ国の賛成を得て、核兵器禁止条約は成立しました。そして、その年の9月20日から国連加盟各国の署名(調印)、批准、参加の受付が始まっていますが、それから3年目の今年7月7日までに署名した国は81ヶ国、7月15日までに批准した国は40ヶ国に留まっています。この条約は50ヶ国が批准してから90日後に発効することになっています。
5大核保有国、核保有疑惑国を始め、核保有国と友好関係にあるいわゆる『核の傘の中にいる国』は署名も批准もしていません。日本も『核の傘の中にいる国』。の一つです。それではこの条約は「絵にかいた餅」に過ぎないのでしょうか。
「地球上から核兵器をなくさなければならない」という切実な思いは、75年前に原爆死された方々とその遺族、被爆者としてその後の人生を生きた方々、核兵器の人体に及ぼす影響について知っていた専門家を始め、被爆証言を聴き、本を読み、映画を観て核兵器の被害の甚大さに衝撃を受けた多くの人々によって今日まで継承され、この思いの実現を目指す幾多のNGOを生み出しました。
これらのNGOの468団体 が101ヶ国から集まり、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が発足し、その働きが『核兵器禁止条約』成立につながったのです。核兵器廃絶国際キャンペーンは、この業績によって2017年度のノーベル平和賞受賞に輝きました。
日本には都道府県・市町村で1788自治体がありますが、「核兵器禁止条約」への参加に後ろ向きな日本政府に対して、条約への参加を求める決議をした自治体議会が現在468あり、全体の26%に当たります。
日本カトリック司教協議会も昨年訪日時の教皇フランシスコの呼びかけに応え、12月に会長名で安倍首相宛てに「核兵器禁止条約への署名・批准を求める要請」を行いました。
世界の核軍縮の進行状況にアンテナを張り、祈りと共に私たちにできることをしてゆきましょう。同封の【『核兵器禁止条約』の早期締結を求める署名】への協力もその行動の一つでしょう。個人だけでなく多くの方々の賛同を得て署名を集めることも前進への効果的な貢献になることでしょう。署名用紙が足りなければコピーをしてお使いください。集まった署名は8月10日までにSSNDの本部までお届けください。