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桜によせて

私が住んでいる松ヶ崎界隈は四季折々の美しさを装い、人と土地が一体となったような感じを受けます。あと何回、この美しさに出会えるかと思うと感慨無量です。 この地は色とりどりの風景を楽しむのに格好の場所!いつもこの地に住んで「最高のしあわせ」と3月末になると思いを新たにします。

ましてや、春になると川端通りの桜並木は一斉に淡いピンクに染まり、道行く人々を陽気にさせるのです。天気の良い日や日曜日など、この川端通りをそぞろ歩くのもまた風情があり楽しいものです。水辺に映える桜の見事な枝ぶり、ひとひらふたひらと風にゆらぐ花びらに詩情を膨らませ、しばし平安のみやびを夢見ることもあります。

まだかまだかと、ついこの間まで春を待っていました。でも、春の余韻を味わうゆとりなく初夏を思わせる五月を迎えました。すぐに去ってゆく春だからこそ人々は私たちのそばに春を運んで来る桜をいとおしむのでしょうか。「桜さん、今年も咲いてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝え、その美しさを満喫し、次第に葉桜になった桜に別れを告げます。

最近、私たちは自然を意識することが少なくなり、その美しさを遠くに求めます。本当は私たちのごく身近に美しさがあるのですが。あの家、この家の軒先に、また高野川の川べりに……。今年は「有り難う」を、平素よりもっと深い思いを込めて伝えました。新型コロナウイルスが重石のように私たちの心にのしかかっている今だからこそ。

あわただしく過ぎていった桜の季節を惜しむ私の心に詩編の一節が響いてきました。
  
      流れのほとりに植えられた木が 季節になると豊かに実り
           葉もしおれることのないように
            この人の行いも実をむすぶ。 
                詩編 1:3