人権
福音的価値を具体化し、社会問題に関する教会の教えを実践するよう、自分自身にも他の人々にも呼びかける。
人間のもつ可能性を開花させ、人間の尊厳を高めるように働くことにより、私たちは社会構造を建設的に変えて行こうとする。(『YAS』一般指針33a)
「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。」『世界人権宣言』のこのはじめの言葉は、国際的な人権法規の基本を打ち立てています。1948年12月10日、国連総会によって宣言されたこの宣言文は、全ての人の基本的な権利と自由を幅広く設定しています。
「宣言」の中で述べられている権利、自由、義務は、市民的、政治的権利、経済的、社会的、文化的権利、集団的権利を含みます。人権は本来不可分であり、相互に関連し、依存し合っています。一つの権利の改善は、他の権利の向上を助けます。
残念ながら、様々な形の差別が、人権の実現を妨げ続けています。人権は、情報に通じていて、思いやりある人々の不屈の努力と不断の警戒によってのみ達成され得るものです。私たち一人ひとりには、自分自身と、他者の権利を守る義務があります。私たち全ては、全ての人の権利と尊厳が尊ばれ、敬意をもって受け入れられる、正義の社会を創造する責任を分かち持っているのです。
「・・・しかし同時に、人格に固有の優れた尊厳についての自覚も増している。したがって人間が、真に人間らしい生活を送るために必要なすべてのものを獲得できるようにしなければならない。それらは例えば、食物、衣類、避難所・・・教育や雇用への権利などである。」
(現代世界憲章、26)
祈り
正義の神よ、
あなたはあなたの子どもたちすべてに人間としての尊厳と権利をお与えになりました。
私たちが人類全ての尊厳と権利を認められるよう助けてください。
あなたの教えを聞くことができるよう、私たちの心を開いてください。
基本的な経済的、社会的、政治的な権利を否定されている人々の苦しみを見ることが出来るよう、私たちの目を開いてください。
「全て人は聖なる者であり、人権は全て尊重されなければならない」と宣言する声に私たちが声を合わせることができますように。
(配慮のセンター)