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投稿者: シスター ルース 森

梅の花

シスター ルース 森

梅の花 友人から頂いた梅の花を瓶に挿して眺めていると、自然に歌ができました。 「瓶に挿す梅の小枝のつぼみ一つ今朝は開きて春めくわが部屋は」 「神苑の白梅の枝われにくるる少女の指のやはらかきかな」 詩人の谷川俊太郎さんは「… 続きを読む

シスター ルース 森

初めてボルティモアへ行ったとき、5階の私の部屋に落ち着いて、友人に手紙を書いたときのことです。「私の部屋は広く、天井は高く、壁は白く、窓は……小さい」と書こうとして、私はふと窓の方を見ました。窓は天井まで高く伸びていて大… 続きを読む

言葉を超えて

シスター ルース 森

言葉を超えて 私が乗った地下鉄の車両は混んでいて座るところがありません。ふと、座っている一人の男性と目が会いました。その目は「ここに座りますか。」と尋ねているようです。私は肯きました。彼はすぐ立って、席を私に譲ってくれま… 続きを読む

空の手

シスター ルース 森

空の手 ある日曜日のミサでのことです。財布を家に忘れてきた私は、献金のとき、「今日は財布を忘れて来てしまいました。」といって、隣の人に献金の籠を廻しました。そして、何も捧げることのできない落ち着かない気分でいました。 ふ… 続きを読む

大晦日

シスター ルース 森

大晦日 私はバス停の前の道路の中央分離帯に立っていました。私の前を通っていく自動車の列の中に、私が乗りたいバスもいて、無人のバス停を通過し、赤信号で他の自動車と共に少し向こうに止まりました。道路を渡って、仕方なく歩き始め… 続きを読む

ほほえみ

シスター ルース 森

ほほえみ アメリカでのあるクリスマスに、友人のシスターのオフィスを訪ねたときのことです。部屋の棚に、寝ているみどり児イエスの小さな像が飾られていました。テラッコッタで、手のひらに握られるほどの小さな像です。見ると、顔は楽… 続きを読む

クリスマス・カード

シスター ルース 森

クリスマス・カード ネパールでの3ヶ月の奉仕を終えて、日本へ帰る途中のことでした。飛行機の私の隣の席には中国系アメリカ人女性が座りました。ヒマラヤへトレッキングに行って、腕を骨折し、急きょ帰国するとのことでした。私の骨折… 続きを読む

待降節

シスター ルース 森

待降節 トウカエデの美しい落ち葉の中に、小枝についたままの小鳥の古い巣を見つけました。細い小枝を集めて作られた小さなお椀のようなその巣には、産毛のような羽毛が残っていて、とても暖かそうです。 鹿ケ谷の修道院に住んでいたと… 続きを読む

すべてを善に

シスター ルース 森

すべてを善に 長崎へ巡礼したときのことでした。ある朝、私は集合時間を間違えて、他の参加者を待たせてしまいました。大急ぎで駆けつけた私を皆は笑い、それから私に冗談を言ったり、ちょっとからかったりするようになり、私たちはすっ… 続きを読む

ドングリ

シスター ルース 森

ドングリ 数年前、植物園を歩いていたとき、木の根もとの落ち葉を掻き分けて、何かを探しているご夫婦らしい人たちに出会いました。「ドングリは先端から根を出すので、それを子供たちに見せたいので」と言われたので、私もいくつかのド… 続きを読む