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イチジクその後

シスターメリー・パトリシア久野

挿し木した無花果の為、天からの雨を期待しましたが、かんかん照りが続きました。自分では何もしないで、ただの神頼みは、やっぱり無理かなと思った頃、雨が降り始めました。初めは、喜びましたが、連日、土砂降りの雨に、ただ折れただけの枯れ枝が水浸しになっているのだったら、腐る可能性もある。と心配になりました。
雨がやんでから枝を触ってみると力なく揺れ、地面からスポッと抜けてしまいました。根が出ないまま腐っていたのです。
3年間の猶予を願ったルカ福音のイチジクはどうなったか知りたくて聖書を、開いてみました。(12章)が、その後のイチジクについては何も記されていませんでした。

少し前から目を通すとそこには、神とのつながりを大切にせず、自分の思いだけで生活している人々向かって「悔い改めなさい。まず神の国、神とのつながりを求めなさい。そのようにしてない者は実のならないイチジクと同じで、切り倒される。でも神は、忍耐強く、愛深い方だから、待たれる。
待ってもらっているのだから早く悔い改めて、神様との関係をしっかりと立て直しなさい」と呼びかけていらっしゃる話のように感じられました。

他にも聖書には、葉は茂っているのに実をつけていないイチジクの木が、イエスさまから叱責され、次の日に根元から枯れてしまっていたという話が載っています(マテオ福音21章18-22節)


イチジクはイスラエルの人々には身近な植物であり,聖書の中でもよく取り上げられています。
そこではいつも実が期待されてます。
今回は挿し木に失敗しましたがまたいつか試みたいと思っています。その時にはおいしい無花果を食するためだけではなく、聖書のメッセージを
しっかりと、受け止め、それを生きるための自戒の木として植えたいと思っています。
もちろんおいしい実がなればこんなに嬉しいいことはありません。