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シスター ルース 森


待降節に入った教会では、キリストの降誕祭をむかえる期待と喜びで、人々の心が日に日に高まっていくのを感じます。ある待降節を私は、セントルイスのマザーハウスで過ごしました。私の属したエマウス コミュニティでは、ある夜のリクリエーションで、折り紙の「星」を作ることになりました。幼子イエスへと博士たちを導いたあの星です。折り紙を何度となく折ってつくった5つのブロックをはめ込んで星の形にするのです。折り紙をした経験のないアメリカ人のシスター方にとって、それは大変な仕事でした。特に90歳に近いシスターナリタははじめから、「私はもう新しいことはしない」と言って、私が作った星を1つ大切に持ち帰って、クリスマスの日のお客さまにその小さな星を贈り物としてさし上げたのです。
  翌日、シスターナリタは私のところに来て「あの星をもらったお客さまがとても喜んだので、来年のためにあの星を5つ作っておきたいのです。呼びに来るので、ひと折り
ずつ教えてください。」といいました。それから何日もシスターは、折り紙を置いた自分の机と私の間を何十回も杖をついて往復して、とうとう5つの星を仕上げたのでした。
自分の現実をよく知っているので、考えて工夫をして、他の人を喜ばせようと力を尽くすシスターナリタは、確かにイエスさまへと私を導いて輝く星の1つです。