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発見

シスターメリー・パトリシア久野

「何時何分‥‥」時計の見方をいつ頃身に着けたのかを記憶している人は、少ないのではないかと思います。

妹が4歳の頃、時計の見方を教えようとしたことがあります。妹は9歳年下でしたが、こちらも良い教え方を知らず、最後は忍耐がなくなって怒ってしまったのを記憶しています。

最近、友人が「孫はまだ5歳にならないのに、時計が読めるんですよ」と次のようなことを話してくれました。このお孫さんとは一緒に住んでなくて時々会われるようです。
或る時、時計の見方がわかっているのに気づいて、「誰に教えてもらったの」と聞くと「自分で見つけた」ということだったそうです。
このお孫さんは1から10までの数字は読めたそうです。それとテレビの隅に出る数字が時間を表していることは知っていたのでしょう。その数字と時計の関係を自分で発見したそうです。
その方法とは‥‥テレビの数字が変わるたびに時計を眺めて、あの長い針がどこに行ったら数字はどうなると1時間、テレビと時計を眺めて過ごし時計の見方がわかるようになったということでした。5歳にもならない子供に1時間も数字と時計を見比べる根気があることに驚きましたが、人は素直に物事を見れば、わずかなヒントで多くのことを学び得ることを感じました。

「世界が造られたときから神の永遠の力と神性は被造物に現れており、これを通して神を知ることができます。したがって彼らには弁解の余地がありません」
ローマの信徒への手紙より。

一見、とても厳しい言葉のようですが、実は人間の可能性の素晴らしさを訴える現実的な力強い言葉であったと感じさせられました。
この可能性をどのように開花させるか問われるところですね。