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修道院での会話

シスターメリー・パトリシア久野

今いる修道院には高齢の人が大勢います。
耳の遠い人 記憶のあいまいな人などがいますので会話がちぐはぐになりがちですが、長年修道生活をしていますので色々な知恵もあります。

先日、歯がガタガタになったとか、入れ歯の話になったときある若い人が「私はまだ入れ歯がないよ。まだ自分の歯がある」と言ったところ すかさず、90歳を超えた総入れ歯のシスターが「たとえ歯があっても愛がなければ」と言い返されたそうです。この切り返しを聞いて一同はどっと笑いました。

「たとえ○○があっても愛が無ければ○○」というのは聖書の中の有名な言葉です(『愛の賛歌』といわれています)が、その連想の奇抜さに皆が笑ったのです。

その有名な箇所を紹介します。

たとえ 人と天使の言葉を話しても 愛が無ければ鳴る銅鑼(どら)のよう。
また 預言する力を持ち すべての知識に通じていても
山を移すほどの深い信仰を持っていても 愛がなければ 無に等しい。
また 持っている物をすべて施し 体を焼かれるために渡しても 愛がなければ 空しい。

愛は 心広く 情け篤く 愛は 妬まず 高ぶらない。
礼にそむかず 利を求めず 憤らず 恨みを抱かず 不正を喜ばず 真実を喜び
すべてをつつみ すべてを信じ すべてを希望し すべてを耐え忍ぶ。
愛はいつまでも耐えることがない。  
                    コリントの信徒への手紙(一) 13章

愛の意味が深められる1年でありますように!