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祈りの木

シスター ルース 森

祈りの木
 ずっと以前、カナダの刷新プログラムに参加したとき、私の霊的指導者が私に、「祈りの木」を決めるようにと言いました。私が選んだのは、ケベック州がはるかに見渡せるオタワ河に面した敷地の端に1本だけで立っている背の高い赤松の木でした。
 広く明るい空間に立っているこの木の側にはベンチが1つ置いてあって、晴れた日には人々が集い、楽しい笑い声を響かせます。さわやかな朝にはあたりの木々の間から小鳥のさえずりが聞こえ、時には、啄木鳥が幹を叩く音も混じります。厳寒の冬には、吹き荒れる風に枝が折り落とされ、凍った松葉は踏むと粉々に砕けます。穏やかな日には、オタワ河の豊かな水がのどかに岸を打つ音が聞こえ、泳いでいくビーバーの姿が波間に見えることもあります。
 約1年の間、私はたびたびこの木の側に行き、木を眺め、語りかけ、聴き、思い巡らしました。木も私に多くのことを語りかけ、教え、悟らせ、祈りへと導いてくれました。
 最近、祈りをしていて、この私の祈りの木を思い出しました。地球の向こう側に立っているこの木は、今も私とさわやかな絆で結ばれている同志のように感じられ、私は「おーい、私の祈りの木!」と思わず呼びかけていました。