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「ご復活」

シスター ルース 森

「ご復活」

  教会はキリストの復活をこころから喜びいわう、6週間の復活節を終えたところです。私はキリストの受難と復活を思いおこす日々をすごしながら、ふと、私が入会したころ、修道院に「ご復活」とよばれた料理があったことを思い出しました。大勢のシスターたちの日々の食事を一手に引き受けて下さっていた一人のアメリカ人のシスターが週末につくってくださっていたお料理です。週の終わりに残った食材をすべて集め、パイ皮をひも状にして表面をかざった、おいしい料理でした。若かった私はただただ、残った食材がまったく新しい、しかも、みごとなお料理に変身することに驚き、また「ご復活」というネーミングを楽しく思ったのでした。

半世紀もたった今思えば、お料理のシスターは残った食材を生かし、思いつくままに新しい食材を加え、味をつけ、ご自分も楽しみながら工夫をこらして、私たちを喜ばせてくださっていたのでしょう。そして思えば、集められた食材は、私でもあり、私たちでもあると思うのです。欠点も長所もある私たち一人一人が、助け合ってイエス様にならい、イエス様とともに、日々の生活を真剣に生きて行こうとするとき、復活を体験するということを、この「ご復活」という料理は教えてくれているのでしょう。エマオへの弟子たちが食卓で、ご復活のイエス様に気づいたように、私もこの「ご復活」を思って、ともにおられるイエス様に気づいたように思います。